オゾンは私たちの住んでいる地球の表面を覆っていて太陽から地表へ降り注ぐ紫外線を減少させる役割を担っており、紫外線が有する強い刺激から私たちを守ってくれています。実はこのオゾンには殺菌効果や脱臭効果もあり、私たちの日常生活でも様々な場面で利用されています。例えば飲み水の浄水処理や空気清浄等がそれになります。
オゾンとはギリシャ語の Ozein(臭う)が語源で酸素原子3個(O3)で構成されます。その構造は不安定で他の物質を酸化させる性質があり、この性質が殺菌効果や脱臭効果といった今の時代には欠かせない作用をもたらしてくれています。酸化しやすい性質のため、オゾンは自然に分解し、酸素(O2)に戻ります。
オゾンの強力な酸化力は金と白金を除いたほとんどの金属を酸化させることができ、更にはたくさんの無機物や有機物と反応します。ちなみに弊社ではオゾンを用いた表面洗浄改質装置も製造していますが、こちらの装置は有機物(汚れ)とオゾンを反応させることで分解除去することが可能です。
但しオゾンは有用であり、安全な物質というわけではありません。どのような物質にも該当しますが、オゾンも正しく利用すれば安全で有用な物質になり、使い方を誤れば危険な物質になり得ます。
では何をどう間違えばオゾンは危険を伴うのでしょうか。これはとても大事なことなのですが、オゾンの危険性は濃度によるということです。本ページではどれ程の濃度のオゾンに晒されると、どのような危険や症状が現れるのかについて記載しました。
もしオゾンを利用する装置を使っているお客様で発生しているオゾン濃度を把握されていないのであれば、一度濃度測定を行い、安全性を確認してみてはいかがでしょうか。
オゾンは濃度にもよりますが、人体への毒性があることが報告されています。オゾンには特有の臭気がありますので、オゾンが発生している場合にはすぐに気が付きます。
ほんの少し臭気を感じる程度であればそれほど気にすることはありませんが、明らかに鼻や咽喉に刺激を感じるレベルの臭気の場合、安全対策は必須になります。
感覚で判断するのも方法の一つですが危険な為、当社ではオゾン濃度測定を推奨しております。
オゾン濃度測定はオゾンの処理プロセスにおいて適切にオゾンが注入されて、安全且つ適正に行われているかを知るうえでとても重要です。
平成23年11月に制定されたJIS B 9946「排水・用水用オゾン処理装置-仕様項目及びオゾン濃度測定方法」においては現在流通している処理装置に共通する仕様項目や濃度測定法について記載がされています。
当社では2種類のオゾン濃度測定法によって、オゾン濃度測定が可能です。